着物には、フォーマルからカジュアルを分類する「格」があります。
女性の着物には大きく分けて4種類あり、高いほうから順に「礼装着」(第一礼装)・「略礼装」(準礼装着)・「外出着」・「街着・普段着・浴衣」とわかれています。
「礼装着」は、打掛・黒留袖・本振袖・喪服などで、結婚式や葬式など公式な場で着用します。
「略礼装」は、色留袖・訪問着・付け下げ・振袖・色無地・江戸小紋の紋付などで、入学式や結婚式の披露宴などで着用します。
「外出着」は、付け下げ小紋・小紋(友禅)・小紋・紬の訪問着・無地の紬・絞り・お召・更紗などで、お稽古や友人との食事など、様々なシーンで着用できます。
「街着・普段着・浴衣」は、紬・絣・黄八丈・ウール・銘仙・木綿・浴衣などで、日常使いができ、ちょっとした外出に適しています。
男性の着物の「格」は結婚式などで着用する「礼装着」と、「おしゃれ着」のふたつにわかれています。
また、帯にも「格」があります。
着物の「格」と、帯や小物の「格」をそろえ、TPOに合った着こなしをしましょう。
着物は華やかで素敵ですが、実際に着るとなるとたくさんの小物が必要になります。
最初に身につけるのは足袋と下着(肌襦袢や裾よけ)で、洋服の下着だと胸元から見えてしまうので専用の下着を身に付けます。
次に襟芯を入れた長襦袢を着て、腰紐でウエスト部分を結びます。
このあとの手順でも腰紐は何本も使うので、用途に合わせて5~6本あると安心です。
紐で結わえたあとに、着崩れを防ぐために伊達締めを結び、人によってはコーリンベルトと呼ばれる小道具で整えることもあります。
着物を着てから同じように腰紐と伊達締めで腰と胸元をしっかり整え、帯板や帯枕を使って帯を結びます。
最後に帯揚げと帯締めを結んできれいに形を整えれば、和装の完成です。
また、必ずしも必要ではありませんが、長襦袢や着物には伊達襟と呼ばれる刺繍などを施したきれいな襟をつけるといっそう華やかになります。
外出するなら草履とバッグが必要で、さらに寒い日は道行と呼ばれるコートや羽織などを着て出かけましょう。
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